一般事務とよく耳にしますが、事務には様々な種類の仕事が多くあります。中には資格を取ると有利に採用される事務職もあります。
事務職はよく聞く言葉ですが、いったいどんな仕事内容なのか気になる人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は事務職の仕事内容についてまとめてみました。
事務職の仕事内容はまさに縁の下の力持ち
企業組織の中で外で稼いでくるのが「営業力」「商品の開発力」「経営力」等ならば、事務はそれらで生じた事務処理を全部請け負う事になり、いわば縁の下の力持ちといえます。
会社の規模が大きければ事務の部署は細分化される事が多いです。例えば人事の事は、人事部を設けて労務管理と一緒に運営するとか、経理部を設けて一般の事務とは別にするなどの措置です。細分化された仕事を請け負うと、自分のしている仕事が何のためにしているのか分からない程、大企業の事務は複雑な事もあります。ただし、専門性が必要となれば資格取得など会社が進めてくれることもあり、その場合は転職も可能です。
小規模な会社の場合は、一般事務で労働している人が殆どの業務をこなすことも考えられます。広い範囲の仕事を経験すると転職に役立つ可能性もあります。
事務職の具体的な仕事内容
事務職の仕事内容は、企業の規模や業種によって異なった内容となるのですが、一般事務では書類の作成や管理、電話での対応、営業職員のサポートなどパソコンスキル以外にもコミュニケーション能力が必要な業務です。
また専門性のある事務職もあり、経理事務、労務事務、法務事務、貿易事務、医療事務にはその傾向が大きいです。
一般系
一般事務の仕事では、特にパソコン能力と対人能力のスキルが必要とされることが多いです。しかし、仕事内容は一般的なものが多く電話の対応や雑用などの庶務的な仕事もすることになります。事務職の中で一番人気があり、求人では一番多い職種です。
回ってくる仕事は誰にでもこなす事ができるものなので、正確にこなす必要があります。事務的な仕事としては、書類作成、ファイリング、データ入力、伝票整理などです。仕事の内容が簡易であることもあり、給与は16万円前後で、パートとなると時給950~1000円程です。
営業系
営業事務は営業の仕事をこなす人の、サポートをする役目です。一般事務の仕事内容と重複するところもありますが、営業の人を何人か担当する事もあり、コミュニケーション能力が必要です。
営業の人の依頼で書類を作成したり、顧客と電話でやり取りする事が一般事務よりは増えるので、接客の職種からの転職には営業事務からはじめると良いでしょう。
営業事務には企業によっては営業職のスケジュール管理を求められることもあります。また、売り上げや目標管理までする事もあります。
経理系
経理事務は企業によって分類の仕方が異なるようです。一般事務職を、経理担当、総務担当の様に分類する企業や、経理部門を設置する企業もあります。経理事務の仕事内容は専門スキルが必要な場合もあります。
企業の月次決算、四半期決算、年次決算というように大きな金額の管理をする重要な部署が存在します。この様な場合は、法人決算や簿記、商法、会計、法律に関する専門知識が必要な場合があります。一般的な求人では、日商簿記2級の資格を求められることが多いです。
人事系
人事と労務の違いは、人事事務の仕事内容は従業員と直接接点がある業務で労務は従業員の仕事が円滑に運営されるように裏方となって法や会社規定に基づいて事務職を行う事です。
具体的に人事は従業員を採用、教育、評価する部署です。人事事務に就きたい場合は、一般事務や人事アシスタントの様な立場で入社するとスムースに経験を積む事ができるようです。
労務系
労務の仕事内容は給与、社会保険、交通費の計算を行い、入社、退職の手続きを行います。労務担当の事務職に就く場合は、社会保険労務士の勉強が役立ち、会社での実務経験と資格の取得で独立する事も視野に入ります。
総務系
総務の仕事内容は従業員の世話をする仕事といえるでしょう。会社の規模によってその組織の成り立ちは色々で少人数の会社では総務を一般事務が兼ねることもあります。
規模が大きな企業の場合の総務部は社内外の仕事があり、その内容は多岐に渡ります。書類の作成や管理に関しては、社内報も含まれ文書も社内、社外に出されるものがあります。備品の管理には、電球の付け替えや発注にも及びます。
また、事務職にも情報に関する管理つまり、セキュリティーや衛生面の管理など幅広く仕事が多岐にあります。
法務系
法務部の仕事内容は会社を運営していく上で、重要な法的な管理をする部署です。企業の規模により部として設置されていない事もありますが、法務事務とは会社が事業運営していく上で必要な法務に関する事務業務を行う部署です。
どんな企業でも契約や取引を行いますが、このような業務を遂行するために必要となるのが法務の事務職です。法律の知識がある事と、書類を作成するのでPCを扱う必要があります。
契約内容は、企業や業種によって様々です。その内容に沿った契約書を作成し、法的に通じるのかどうかを審査していく業務内容です。
貿易系
商品の輸入や輸出に関する業務を行うのが貿易事務です。商社やメーカー、輸出入の運送を行う船舶会社や貨物利用運送事業者等で仕事をする事になります。
仕事内容は通関に関する書類の作成やそれにまつわる業務の手配、運送便の手配、海外との決済等です。コミュニケーション能力が必要とされ、英語は必須となります。
一般事務と比較すると専門性が求められる事務職ですが、中には未経験で募集があり、英語力や営業事務経験があると有利です。
学校系
学校で働くという気構えが必要な学校事務ですが、特別なスキルは必要ありません。仕事内容は学校の窓口となる事が大前提で学生や学生の保護者とのやりとりも必要になりますので、一般事務に比べるとコミュニケーションと取りながら仕事を進めていく場面が多いでしょう。
学校の規模によりますが、大規模な学校に成る程業務は細分化され、専門性のスキルが求められることもあるでしょう。小規模な場合は、事務職であるとはいえ教材の発注や管理から窓口業務に至るまで幅広く働くケースが多いです。
医療系
医療事務の仕事内容は多岐にわたり、事務職でも病院の窓口で行う会計業務を始め、病院内部でのレセプト業務と呼ばれる医療費の計算をする業務に分けることができます。医療事務を行う上では必要な資格はなく、職に就く事ができます。しかし、民間で多くの検定試験や、資格試験があるので、自助努力のために受験するケースが多いです。
医療事務の本領を発揮するのがレセプト業務で、患者の支払いと保険の種類によって保険組合などの団体に医療費を請求する事が主な仕事です。
事務職は定時で上がれる仕事内容になっているケースも多い
事務職を選んだ理由は「安定している」「定時退社が可能」という理由が多いです。定時退社が出来るという事は仕事量が一定していることが理由です。
しかし、仕事内容によって仕事を速く片づけすぎて時間が余ったとか、予定外の仕事が入って帰宅が遅くなる時があるなどケースバイケースです。しかし、他職種と比較すると正社員でも定時に帰宅することが多いと言えるでしょう。
ただ残業がほどほどにある事務職もあるものの、他の仕事に比べると、まだ働きやすい環境と言えるでしょう。
事務職の仕事内容は未経験でもできる?
仕事を一定の時間や量で切り上げる事ができる事務職はとても人気が高い職種といえます。ほとんどの企業での募集は狭き門というのが実状です。しかし、未経験で募集している求人も多くありますので、事務職に求められるスキルを読み取り応募する事が必要です。
業種によって、企業の規模によって求められる人材や仕事内容は違いますので、出来るだけリサーチして応募しましょう。
最近は売り手市場でもあるため、あなたにあった事務職の求人は必ず見つかるはずです。
仕事内容は様々だが女性を中心に事務職の人気は高い
事務の仕事内容は一般的な庶務的な仕事からコミュニケーションしながらこなす事務までその業務の幅は広いものの、女性に人気が高い職種であるという理由は安定性が挙がります。例えば営業職の様に歩合が取り入れられている職種の場合は、精神面の疲れが非常に多くワークライフバランスも良い時ばかりとは限りません。
ただし、事務職の求人は少なく応募が多いというのが実状で、経験者を募集する傾向が多くなります。契約社員などに登録してスキルアップする事も可能です。また、資格の取得で求人に対応する事も可能です。
今やパソコン無しでは、事務作業は進みません。パソコンのブラインドタッチなどを練習しておくと非常に便利です。また、パソコンに関する技能の検定試験を受け実技が行えるように準備しておくと、すぐに採用されるかもしれません。
事務職でブラインドタッチできる人は多くないため、習得しなくても事務職にはなれますが、持っていて損はないスキルと言えるでしょう。